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【インタビュー】2019年次世代アーティスト賞受賞者、柳生千裕くん

 2020.04.17

コピックアワード2019から新しく設けられた、
18歳以下の応募者が対象の「次世代アーティスト賞グランプリ」を見事受賞した柳生千裕くんが、念願の個展を実施されるということで取材に伺いました。 原画で見るとより鮮明に分かる絵の鮮やかさや緻密さに圧倒されました。

2020 1/10~15日開催 柳生千裕展『みんなを笑顔に』
2020 1/10~15日開催 柳生千裕展『みんなを笑顔に』

柳生千裕くん
コピックアワード2019次世代アーティスト賞受賞 受賞作品はこちら
コピックを使い独特の感性と緻密な書き込みで作品を作り出すアーティスト

初個展の意気込みとコピックとの出会い

Q.初個展開催おめでとうございます。個展を開催した感想を聞かせてください。
柳生:緊張したけどたくさんの人に原画を見てもらえて本当に嬉しかったです。感想ノートにもたくさんのメッセージが書いてあって、ノートを見ると励みになるし一生の宝物です。

Q.千裕くんはいつから絵を描き始めたのですか?
柳生:保育園の頃から絵を描いてました。小学生になってもずっと描いてたけどほとんど白黒でした。
小学4年生の時にお父さんが学生の頃に使っていたコピックをゆずってもらって初めて手に取って、それからコピックで色を塗るようになりました。

 

会場で実際に作品を描く柳生千裕くん
会場で実際に作品を描く柳生千裕くん

 

コピックを使うようになって

Q.コピックを使うようになってから絵に変化はありましたか?
柳生:コピックを使うようになってから、カラフルになったし、描き込みの量も増えて絵そのものの雰囲気がすごく変わりました!

Q.コピックのどんなところが気に入っていますか?
柳生:色鉛筆や絵の具には苦手意識があるけど、コピックは発色がよくてにじまないところが好きです。
塗り方によってはにじむけど、丁寧に塗ればはみださないです。紙はあんまりこだわってないけど、ケント紙を使うことが多いです。

 

会場で実際に作品を描く柳生千裕くん
コピックを使う前に描いていた絵の一部。棒人間のようなイラストが多かった

 

Q.4年生からコピックを使い始めたそうですが、作品が進むについてグラデーションがついたりだとか色の塗り方が進化していくのがいいですね。
千裕くんの絵はぎっしりといろんなモチーフが描き込まれているところと、色使いが特徴的です。
ここは何色にしようか、と迷うことはないですか?

柳生:色を塗るときは全然迷わないで塗ります。頭に浮かんだ色をどんどん塗っています。
絵に関しては、頭に浮かんだものをばっと集中して描くときもあるし、人と話したり周りを見ていて、いいアイデアを見つけたらそれを落とし込むことも多いです。
色を塗っている途中でも、新たに思い浮かんだモチーフとかアイデアがあればその場で描きたして塗っています。

Q.お気に入りのモチーフはありますか?
柳生:おっさん(おじさん)が好きです。いろんな絵に隠れています。
でも、どれも同じものはいなくて、全部違うおっさんです。今まで描いたおっさんで気に入っているのはおっさんのツヨシくん。

 

千裕くんがお気に入りのおっさんのツヨシくん
千裕くんがお気に入りのおっさんのツヨシくん

 

絵を描くときに心がけていること

Q.絵を描く時に心がけていることや、こう見せたい、というのはありますか?
柳生:どんな絵も、人がみて笑ってくれたり温かい気持ちになってもらえたらいいなと思って書いてます。
だから、こうして個展で絵を見た人から直接感想をもらえるのはすごく嬉しくて楽しいです。

Q.最近描かれていた首里城の絵も見事でした。
柳生:首里城の作品は、首里城火災のニュースを見て、悲しい気持ちになっている人が少しでも温かい気持ちになれるように想いをこめて描きました。
首里城の絵は建物を描いた事が無かったので最初は不安だったけど、たくさんの人が感動したと言ってくれたので嬉しかったです。
グッズにするか絵を販売するかして、売り上げを首里城再建に募金したいと思っています。

 

今までになくリアルなタッチの最新作
今までになくリアルなタッチの最新作

 

コピックアワードに挑戦してみて

Q.コピックアワードに応募したきっかけは何だったのでしょうか?
柳生:お父さんが公募サイトを見ていて、紹介してくれました。「小学生限定」とかではなく年齢関係問わず応募できるというのがよかったです。
お父さんからもらったコピックを気に入って使い続けていたらコピックアワードで表彰されるなんて奇跡だなぁと思います。
受賞できるとは思っていなかったけど、絵を描き続けてきてよかったなと思ったし、これからもたくさんの人に届くように描いていきたいなと思いました。

 

2019年 次世代アーティスト賞のトロフィー
2019年 次世代アーティスト賞のトロフィーと、受賞作品が印刷されたDM

 

Q.アワードの作品で見てもらいたいポイントやよくできたと思うところはありますか?
柳生:いろんな生き物を隅々まで描けたと思います。よく見ると文字がたくさん隠れているので、そこに注目してもらいたいです。
あとは、海の中にいる感じをどう出そうかなと迷いました。水の中だからといって青1色じゃつまらないので、いろんな色を使いました。

Q.応募作品のなかで気になったものはありましたか?
柳生:募集期間中は色々な作品を見られて、世界は広いなぁと思っていました。
授賞式の会場では、もともと結果が出る前から気になっていた絵だった雨の中の町の風景の絵(「Red Light」)を見られて嬉しかったです。
あとは魚の頭だけを描いた絵(「保鮮盒裡的鮭魚頭」)を見た時は驚きました。 こんな日常的なものを題材にするんだ、という驚きが大きかったです。 僕もそういう日常的なものを面白く描くことを大事にしたいと思っています。

Red Light
柳生くんイチオシ!
コピックアワード 2019 入選作品 Red Light/Erin Nicholls 

 

Q.次世代アーティスト賞グランプリの賞品でコピックスケッチ全色をお贈りしましたが、全色試されましたか?
柳生:全色使ってみました!特に好きな色はFRV1です。あとFYR1とかの蛍光色が気に入りました。
ピンクとかオレンジとかはっきりした濃い色が好きです。
全色もらってから、よく使うピンクの色数が増えました。

 

会場で黙々と描く
会場で黙々と描く

これから目指すもの

Q.これからこんな絵を描きたいとか、これにチャレンジしたいというのはありますか?
柳生:動物とか建物とかももっと描きたいけど、身近なものを面白く描けるようになりたいです。
イラストレーターというより、色んな人を笑顔にするアーティストになりたいです。

 

会場となった甲風画苑のストリートギャラリー
会場となった甲風画苑のストリートギャラリー 道ゆく人誰もが作品を見ることができた

貴重なお時間をありがとうございました!これから新しく生み出される作品もとても楽しみにしています!

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