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【ミニインタビュー】2024年度審査員 根津孝太さん

 2024.05.18

第2回目のインタビューは、コピックアワードで3回目の審査員を務めてくださる根津孝太さんです。カーデザインやロボットデザインなどを手がけるデザイナーとして活躍し、グッドデザイン賞でも審査員を務めている根津さん。
優れた審美眼と熱い心で審査をされる根津さんから皆さんへ、メッセージをご紹介いたします。

これまでのインタビューもぜひ併せてご覧ください。
【コピッククラシック インタビュー】コピックアワード2022年度審査員 根津孝太さん
【ミニインタビュー】2022年度審査員 根津孝太さん
【ミニインタビュー】2021年度審査員 根津孝太さん



(c) GROOVE X, inc.

sketch(2015~2016)
家族型ロボット「LOVOT」の初期のキースケッチたちです。あたたかくてやわらかいロボットとして、どのような構造があり得るのか、いろいろと模索しながら描いていたものです。毛むくじゃらの子や、胸にセンサーを付けた子もいますね。左下の草むらのようなものは充電器なのですが、フツウの充電器っぽくはしたくないという想いで描いたものです。

 



根津孝太
Website/instagram/X
デザイナー

トヨタ自動車を経て2005年znug design 設立。電動バイクzecOO、家族型ロボットLOVOT、トヨタコンセプトカー、サーモス携帯マグなどの開発を手がける。グッドデザイン金賞他多数 受賞。2014~2024年度グッドデザイン賞 審査委員。 著書『アイデアは敵の中にある』『カーデザインは未来を描く』。


ーコピックチームの熱望に応えてくださり、コピックアワード2021、2022から史上初の3回目の審査に臨まれますが、意気込みをお願いいたします。

史上初の3回目に選んでいただいて、ありがとうございます!大変光栄であると同時に、一つひとつ想いのこもった作品を審査させていただく重責に、身が引き締まる思いです。応募してくださるみなさんが作品に込めた熱量をしっかり感じ取りながら、心を込めて審査をさせていただきます!

―改めて、コピックアワードについてどの様な点が魅力に感じますでしょうか?

作品を通して、作者のみなさんの想いや人柄にふれあえることでしょうか。特に、作品の実物と対面できる最終審査では、筆致や筆圧などから、生々しいまでの生命感を感じ取ることができます。アナログ作品ならではの魅力と言えるかもしれません。

―かねてよりコピックお使いいただいておりましたが、審査経験を経て何かご自身への制作へ影響はありましたでしょうか?

最近の仕事では、形状を端的に伝えるために、グレースケールで描くことが多かったのですが、これまで使わなかった色も使ってみるようになりました。先日、友達にプレゼントするために描いた似顔絵も、カラフルなものになりました。頭の中が少しカラフルになったのかもしれません。(笑)

―コピックアワード2023の作品で気になるものはありましたか?

作品名:ニョロポン
作者名:ぽこ

ニョロポン」/ぽこ

気になるものだらけでした。(笑)とても一つに決められませんが、細かく世界が描き込まれている作品には、やはりどうしても引き込まれてしまいます。次世代アーティスト賞グランプリを受賞された、ぽこさんの『ニョロポン』は、登場しているキャラクターたちのお話を勝手に考えながら、ずっと見ていられますね。全体での大きなストーリーと、部分の小さなドラマが重なりあっていて、とても魅力的な作品だと思いました。

 

 


sketch(2008)
千葉県にあるバイクショップ「オートスタッフ末広」が開発したリバーストライク(前2輪、後1輪の3輪車)「Ouroboros(ウロボロス)」のキースケッチです。
独特なたたずまいのフォルムを、勢いよく描いています。

「Ouroboros(ウロボロス)」の実物写真

 

ーコピックアワード2024審査員としての意気込み、応募を予定している方へのメッセージをお願いいたします。

絵は、自分を解放して、ありったけの想いを自由にぶつけられるものだと思います。熱量のこもった、強い想いで形作られた作品を見せていただけることを、今からとても楽しみにしています!

ー根津さん、メッセージありがとうございました!


 


ご提供いただいたスケッチ画像について

"the key sketches"(キースケッチ)というテーマで選んでいます。
丁寧に描き上げた作品ではなく、アイデアを練る段階でスピーディーに描いた、リアルなキースケッチたちですが、「そのスケッチによって、デザインの方向性が決まった!」というようなことがたくさんあります。(プロダクト写真がセットになっていないものは、習作的なアイデアスケッチです。)



sketch(2006)
パーソナルモビリティのコンセプトスケッチです。有機的な構造を模索した習作です。



sketch(2012)
ホイールやスプロケットの習作です。電車の中で描いたもの。3Dモデリングすることを意識して、断面のイメージも描いています。


ーアイデアを繋ぎ止めておくため電車の中でササっとコピックを使いスケッチを描き起こしている姿に、憧れる方も多いのではないでしょうか!デザインを学ばれている方はぜひ参考になさってみてください!

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